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税理士が教える「経理DXで失敗する会社・成功する会社」の違い

税理士 林遼平

税理士 林遼平

こんにちは、税理士法人ビジョン・ナビです!

「経理DXを進めたいけれど、どの会社も上手くいくわけではないらしい…」
「クラウド会計を導入したのに、逆に手間が増えた気がする…」

経理DXに興味はあるものの、実際の現場では“うまくいった会社”と“失敗した会社”がはっきり分かれます。京都の中小企業でも、同じソフトを導入しても成果がまったく違うケースは珍しくありません。

この記事では、税理士として多数の経理DXを支援してきた経験から、

「成功する会社に共通するポイント」
「失敗する会社の特徴と回避策」

をわかりやすく整理します。

「何から始めればいいか分からない」という経営者の方でも、この記事を読めば経理DXが成功する最短ルートが見えてきます。

失敗する会社の特徴とは?

① “現状の課題”を整理せずにツールだけ導入する

最も多い失敗パターンが、「何を効率化したいのか」明確にせずクラウド会計や請求管理ツールを導入するケースです。

・紙が多いのか
・二重入力が発生しているのか
・承認フローが遅いのか

“課題の種類”によって選ぶべきサービスも、設定方法もまったく異なります。

課題が曖昧なままDXを進めると、
「使いこなせない」「かえって業務が増えた」
という結果になりがちです。

② 経理担当者の意見を聞かず「トップダウン」で進めてしまう

経営者が主導して経理DXを進めること自体は重要ですが、現場の意見を聞かないと失敗確率が高まります。

経理担当者は日々の実務に最も詳しく、
「どの処理が負担なのか」
「どこにエラーが出やすいのか」
を一番理解しています。

そのため、最初の設計段階で現場の声を取り入れないと、導入後に反発や混乱が起こり、
形だけのDX
になってしまいます。

③ 税理士と連携せず独自で設定してしまう

クラウド会計は便利ですが、初期設定を間違えると後で修正が大きくなります。

・勘定科目の整理
・残高登録
・自動仕訳ルール
・インボイス&電子帳簿保存法への対応設定

これらは税務知識が絡むため、独力で設定するとエラーが積み上がり、
「結局、全部やり直し」
となる例が多いです。

成功する会社の共通点

① 小さく始めて、段階的にDXを進めている

成功した会社の多くは「一気に変えよう」とせず、
“優先順位の高い業務から少しずつ”
DXを進めています。

例:
・まず請求書の電子化
・次に経費精算の自動化
・最後に会計システム全体を連携

小さく始めることで現場の負担が減り、定着率も高まります。

② 経理担当者に教育の時間を確保している

DXは「新しい道具を使いこなせるか」が成否を分けます。
成功した企業は、導入後に必ず “学習コスト” を見込んでいます。

・1〜2週間の操作レクチャー
・マニュアルの整備
・トラブルシューティングの共有

教育投資を怠らない企業ほど、最終的に
“残業ゼロ” “紙業務ゼロ”
を実現しています。

③ 税理士と二人三脚で運用ルールを作っている

成功している会社ほど、税理士と密に連携しながらDXを進めています。

税理士は、
・会計の専門知識
・税務上の注意点
・業種別の運用事例
を把握しているため、最も実務に合うルールを設計できます。

特に電子帳簿保存法やインボイス制度との連動は、税務知識が不可欠です。

経理DXの成功に必要なステップ

① 現状の課題を棚卸しする

業務フローを可視化し、
「何に時間がかかっているのか」
「どこで間違いが起きているのか」
を整理します。

② 優先順位の高い業務から導入する

すべての業務を一度に変える必要はありません。
負担が大きい部分から改善すると効果を実感しやすく、社内の理解も得られます。

③ 税理士と連携して運用ルールを固める

ツールの設定、電子帳簿保存法への対応、月次処理の効率化など、専門家と一緒に最適な運用フローを作り上げることが成功の近道です。

ポイント整理

【失敗する会社の特徴】

  • 課題を整理せずツールだけ導入

  • 現場の声を聞かない

  • 税理士と連携せず自己流で設定

【成功する会社の特徴】

  • 小さく始めて段階的にDX化

  • 経理担当者の教育を重視

  • 税理士と二人三脚で運用構築

よくある質問Q&A

Q1:経理DXの初期費用はどれくらい必要ですか?

A:クラウド会計ソフトは月額数千〜数万円が一般的です。
また導入支援費用も企業規模により異なりますが、
“紙削減・残業削減・ミス削減” による効果を考えると、費用対効果は十分に見込めます。

Q2:経理担当者がアナログ派で不安です。導入できますか?

A:むしろアナログ業務が多い会社ほど効果が大きいです。
成功した企業では、最初に簡単なステップから始め、操作研修を行うことで定着しています。

 まとめ

経理DXは「導入すれば自動的に効率化される」ものではありません。
しかし、成功する会社には共通するポイントがあります。

・段階的に進める
・現場を巻き込む
・税理士と一緒に設計する

この3つを押さえれば、経理DXは確実にあなたの会社を強くします。

「うちの会社でもできるだろうか…」と感じたら、まずはお気軽にご相談ください。
税理士法人ビジョン・ナビでは、無料相談で“あなたの会社に合うDXプラン”をご提案しています。

税理士 林遼平
執筆者:税理士 林遼平
林 遼平(はやし・りょうへい)税理士登録番号:124948号 税理士法人ビジョン・ナビ代表社員。京都出身。大学在学中に公認会計士試験に合格し、東京の監査法人にて上場企業の監査業務を担当。地元京都に戻り、平成29年より現法人の代表社員に就任。税務・会計に加え、IT導入支援や経営計画、労務対応にも精通。公認会計士・税理士・行政書士・社会保険労務士の4資格を保有し、中小企業の経営支援に力を注いでいる。