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紙の経理から脱却!電子帳簿保存法対応の実践ステップ

税理士 林遼平

税理士 林遼平

こんにちは、税理士法人ビジョン・ナビです!

「紙のままの経理で本当に大丈夫?」と不安を感じていませんか?

領収書・請求書・経費精算…
紙で管理していると、
「書類が探せない」「保管場所が足りない」「毎月の入力が追いつかない」
といった悩みがつきものです。

さらに今は、国税庁が推進する 電子帳簿保存法(電帳法) の改正によって
「電子データのまま保管すること」が当たり前になりつつあります。

しかし、中小企業の経営者からは、
「結局なにから始めればいいの?」「うちみたいな会社に必要?」
という声も多く聞かれます。

そこで本記事では、
紙経理から脱却し、電子帳簿保存法に対応するための“実践ステップ”
京都の中小企業支援を行う税理士の視点からわかりやすくまとめました。

読み終えるころには、「自社はどこから手をつけるべきか」を具体的にイメージできるはずです。

電子帳簿保存法とは?まず押さえたい基本ポイント

① 電帳法は“義務”ではなく“運用改善のチャンス”

電子帳簿保存法とは、帳簿・書類を電子データで保存するためのルールを定めた法律です。
インボイス制度と並び、今後の経理業務では欠かせない仕組みとなっています。

特に、電子取引(メールで来る請求書・Web明細など)については電子保存が義務化されており、紙に印刷して保管することは認められていません。(参考:国税庁 https://www.nta.go.jp/)

ただし、すべてを一気に電子化する必要はなく、できるところから段階的に進めるのがポイントです。

② 保存要件は「真実性の確保」と「可視性の確保」

電子データを保存するには、以下の要件を満たす必要があります。

  • 改ざんできないように管理されているか

  • 誰がいつ保存したか分かるか

  • 必要な書類をすぐ検索できる状態か

これらは、クラウド会計ソフトや電子保存ツールを使うことで、比較的簡単にクリアできます。

紙の経理から脱却するメリット

① 探し物ゼロで業務効率が大きく向上

紙の書類は「どこに置いた?」「誰が持ってる?」という非効率の原因になりがちです。
電子化すると、検索すれば一発で見つかり、月次処理のスピードがアップします。

② 保管コストの削減とペーパーレス化による省スペース 

京都市内の企業からは「書類保管用の棚がいらなくなった」という声も多く聞かれます。
書庫や倉庫スペースの削減にもつながり、長期的なコストダウン効果があります。

③ 税務調査でのリスク減少

紙の管理は、紛失・破損・記載漏れなどのリスクがあり、税務調査でトラブルになりがちです。
電子化すれば記録が残り、検索や提示がスムーズになるため、調査時のストレスも大幅に軽減されます。

電子帳簿保存法に対応するための実践ステップ

ステップ1|現状の経理フローを整理する

まずは、請求書・領収書・経費精算・銀行明細など、
どの書類が紙で、どれが電子か を棚卸しします。

ここを整理することで、電子化しやすい部分(電子取引データなど)と
紙のままでも良い部分が明確になり、無駄のない導入ができます。

ステップ2|電子保存が必要な書類を把握する

電子保存が求められるのは主に以下の3種類です。

  1. 電子取引データ(義務)

  2. スキャナ保存(任意)

  3. 電子帳簿(任意)

特に電子取引は必須なので、
PDF請求書やWeb明細を紙で印刷している企業は要注意 です。

ステップ3|保存方法とツールを決める

電子保存では、保存ルールに対応したシステムを使うのが基本です。

  • freee

  • マネーフォワードクラウド

  • 弥生電子保存

  • ジョブカン経費精算

など、多くの企業が導入しやすいクラウドサービスが定番です。

ステップ4|検索要件などのルールを整備する

電子保存では、「取引先名」「日付」「金額」で検索できる状態が必要です。
ツールの設定で自動反映されるものもありますが、社内ルールとして統一しておくと安心です。

ステップ5|社内説明・運用開始

どれだけ良いソフトを導入しても「社員が使えない」状態では意味がありません。

  • 支払い時のPDF提出ルール

  • 領収書の撮影手順

  • 経費申請の期限

など、運用フローを文書化し、社内説明会を行うとスムーズに開始できます。

電子帳簿保存法の対応に役立つクラウドツール

freee会計・freee経費精算

スマホで領収書を撮影するだけでデータ化され、検索要件にも対応。
電帳法対応機能が揃っているため、小規模企業との相性が良いです。

マネーフォワードクラウド会計・経費

電子取引データの保存機能が充実しており、部門管理がある企業から人気です。
バックオフィス全体を連携させたい企業に向いています。

弥生の電子保存サービス

弥生利用者であれば導入しやすく、紙からの移行もスムーズ。
長年の弥生ユーザーにとっては安心感のある選択肢です。

よくある質問(Q&A)

Q1:紙と電子を混在させても大丈夫ですか?

A:はい、問題ありません。法律上すべてを電子化する義務はなく、
電子取引データだけ電子保存すれば十分です。
まずは無理のない範囲から始めることをおすすめします。

Q2:電子保存の設定を間違えると罰則がありますか?

A:即座に罰則となるケースは少ないですが、
税務調査で「保存要件が満たされていない」と判断されると、
経費否認や追徴課税につながる可能性はあります。
初期設定は専門家にチェックしてもらうと安心です。

まとめ|紙経理からの脱却は“経営の生産性アップ”につながる

電子帳簿保存法は単なる「法律対応」ではなく、
経理の効率化・コスト削減・税務リスクの軽減 に直結する重要な取り組みです。

「何から始めればいいか分からない」
「自社に合ったツールをプロに選んでほしい」
という場合は、ぜひ一度ご相談ください。

税理士法人ビジョン・ナビでは、
電子帳簿保存法の導入支援・クラウド会計の初期設定を無料相談でサポート しています。
京都の中小企業の皆さまを全力でサポートいたします。

税理士 林遼平
執筆者:税理士 林遼平
林 遼平(はやし・りょうへい)税理士登録番号:124948号 税理士法人ビジョン・ナビ代表社員。京都出身。大学在学中に公認会計士試験に合格し、東京の監査法人にて上場企業の監査業務を担当。地元京都に戻り、平成29年より現法人の代表社員に就任。税務・会計に加え、IT導入支援や経営計画、労務対応にも精通。公認会計士・税理士・行政書士・社会保険労務士の4資格を保有し、中小企業の経営支援に力を注いでいる。