経理の締め作業とは?基本手順を解説サムネイル画像

経理の締め作業とは?基本手順を解説

税理士 林遼平

税理士 林遼平

|「締め作業」、なんとなくで終わっていませんか?

「月末になると、とりあえず帳簿を合わせている」
「締め作業が正しくできているのか不安」
「決算前になって慌てて修正が入ることが多い」

このようなお悩みは、中小企業経営者や個人事業主の方からよく聞かれます。
日々の経理業務に追われる中で、「締め作業」はつい後回しになりがちです。

しかし、経理の締め作業は、単なる事務処理ではありません。
会社の数字を正確に把握し、経営判断に活かすための重要な工程です。

この記事では、

  • 経理の締め作業とは何か

  • 月次・年次の基本的な締め手順

  • よくあるミスと注意点

を分かりやすく解説します。
「経理を正しく締めたい」「数字に自信を持ちたい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。

経理の締め作業とは何をすること?

経理の締め作業の目的

経理の締め作業とは、一定期間の取引を確定させ、数字を確定させる作業を指します。
主に「月次締め」「年次締め(決算)」の2種類があります。

締め作業の目的は、次の3点です。

  • 売上・経費・利益を正確に把握する

  • ミスや漏れを防ぐ

  • 経営判断に使える数字を作る

締めが甘いと、数字がブレたまま経営判断をすることになり、資金繰りや税務面でリスクが高まります。

月次締めと年次締めの違い

月次締めは、毎月の経営状況を把握するための締め作業です。
一方、年次締めは、決算・税務申告を行うための最終的な締め作業となります。

月次締めを丁寧に行っておくことで、年次締め(決算)は格段にラクになります。
「決算で毎年バタバタする」という場合、原因は月次締めにあるケースが多いです。

経理の締め作業|基本手順【月次締め】

① 取引の入力漏れ・ミスを確認する

まず行うべきは、取引の入力チェックです。

  • 売上の計上漏れはないか

  • 経費の入力忘れはないか

  • 日付や金額に誤りはないか

特に注意したいのは、月末前後の取引です。
計上月を間違えると、月次の数字が大きくズレてしまいます。

クラウド会計ソフトを利用している場合でも、
「自動連携=完全に正しい」とは限らないため、最終確認は欠かせません。

② 残高確認(銀行・現金・売掛金など)

次に、各種残高が実際と合っているかを確認します。

  • 銀行口座残高

  • 現金残高

  • 売掛金・買掛金の残高

通帳やネットバンキング、請求書と照らし合わせて確認します。
ここでズレが見つかる場合は、入力ミスや計上漏れが隠れていることが多いです。

この作業を毎月行うことで、ミスを早期に発見できます。

年次締め(決算)で行う重要な作業

決算整理仕訳の実施

年次締めでは、月次締めに加えて決算整理仕訳を行います。

代表的なものは、

  • 減価償却費の計上

  • 未払費用・前払費用の調整

  • 棚卸資産の計上

  • 貸倒引当金の計上

これらは税務にも直結するため、専門的な判断が必要です。

税制の詳細については、国税庁の公式情報も参考になります。
▶ 国税庁公式サイト
https://www.nta.go.jp/

税務申告を見据えた最終確認

年次締めは、税務申告の土台となる作業です。
数字に誤りがあると、税額にも影響が出ます。

そのため、年次締めは税理士と連携しながら進めるのが一般的です。
「月次は自社、決算は税理士」という役割分担も、よく採用されています。

ポイント整理|経理の締め作業チェックリスト

月次締めの基本チェック

  • 取引の入力漏れはないか

  • 売上・経費の計上月は正しいか

  • 銀行・現金残高は一致しているか

  • 売掛金・買掛金は整理されているか

月次・年次の役割整理

項目 月次締め 年次締め
取引確認
残高確認
決算整理仕訳  
税務申告  

この整理を意識することで、締め作業の全体像が見えやすくなります。

よくある質問(Q&A)

Q1. 月次締めは必ず毎月やる必要がありますか?

法的な義務はありませんが、経営管理の観点からは強くおすすめします。
月次締めを行うことで、資金繰りや利益状況を早期に把握できます。

Q2. 締め作業を税理士に任せることはできますか?

はい、可能です。
記帳代行や月次チェックを税理士に依頼することで、
経営者は本業に集中でき、数字の信頼性も高まります。

まとめ|正しい締め作業が、強い経営をつくる

経理の締め作業は、単なる「作業」ではなく、
会社の現状を正しく知るための重要な経営プロセスです。

  • 月次締めで日々の経営を安定させる

  • 年次締めで税務リスクを減らす

  • 正確な数字で経営判断を行う

この積み重ねが、強い会社づくりにつながります。

税理士法人ビジョン・ナビでは、
月次締め・決算・経理体制の見直しまでトータルでサポートしています。

「締め作業が正しくできているか不安」
「経理をもっと効率化したい」

そう感じた方は、ぜひ一度【無料相談】をご利用ください。
貴社の状況に合わせた最適な進め方をご提案いたします。

税理士 林遼平
執筆者:税理士 林遼平
林 遼平(はやし・りょうへい)税理士登録番号:124948号 税理士法人ビジョン・ナビ代表社員。京都出身。大学在学中に公認会計士試験に合格し、東京の監査法人にて上場企業の監査業務を担当。地元京都に戻り、平成29年より現法人の代表社員に就任。税務・会計に加え、IT導入支援や経営計画、労務対応にも精通。公認会計士・税理士・行政書士・社会保険労務士の4資格を保有し、中小企業の経営支援に力を注いでいる。