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銀行に信頼される中小企業の月次決算・試算表の整え方

税理士 林遼平

税理士 林遼平

こんにちは、税理士法人ビジョン・ナビです!
「銀行から融資を受けたいけれど、数字をどう見せたらいいのか分からない…」そんなお悩みはありませんか?
金融機関が企業を見るときに必ずチェックするのが「月次決算」と「試算表」です。これらを正しく整えることで、銀行からの信頼が高まり、融資や取引条件も有利になります。

この記事では、 銀行に信頼される月次決算・試算表の作り方と活用ポイント を、分かりやすく解説します。

なぜ月次決算と試算表が重要なのか?

銀行が重視する「経営の見える化」

銀行は、融資先企業が「返済能力を持っているか」を重視します。その判断材料となるのが、毎月の経営成績をまとめた月次決算や試算表です。
これらが整っていないと、銀行は「経営管理が甘い」「資金繰りに不安がある」と見なす可能性があります。

年次決算だけでは不十分

「決算書があれば十分では?」と思う方も多いですが、銀行は最新の経営状況を知りたがります。年次決算は1年に1度しか出ないため、直近の業績を把握するには月次決算や試算表が必要不可欠なのです。

信頼される月次決算を作るためのポイント

① 毎月の数字を正確に集計する

売上・仕入・経費などを漏れなく記録し、毎月の損益を確認できる体制を整えましょう。Excelや会計ソフトを活用するのが一般的です。

② 経営分析ができる形にする

単に数字を並べるだけでなく、以下のような指標を算出すると銀行の評価が高まります。

  • 売上総利益率

  • 営業利益率

  • 資金繰りの状況(営業キャッシュフロー)

これにより、経営状況を「説明できる数字」に変えることが可能です。

試算表を整える際の実務ポイント

① 勘定科目の整理

同じような経費を複数の勘定科目に分けて計上すると、試算表が分かりにくくなります。勘定科目はシンプルかつ一貫性を持たせましょう。

② タイムリーな作成

銀行が試算表を求めるのは、融資相談や借換の場面です。そのときに「最新3か月分」がすぐ提出できるよう、毎月早めに試算表を完成させておくことが大切です。

銀行から信頼を得るための工夫

透明性の高い数字を提示する

粉飾決算や過度な節税は、銀行からの信頼を失う大きな要因です。多少利益が少なくても、正しい数字を出している企業の方が「誠実な経営」と判断されます。

専門家にチェックしてもらう

月次決算や試算表は「第三者が見ても分かりやすいこと」が重要です。税理士にレビューしてもらうことで、信頼性が大幅に高まります。

ポイント整理

  • 月次決算・試算表は銀行が企業を評価する重要な資料

  • 年次決算だけでは最新の経営状況を示せない

  • 正確な数字・分かりやすい勘定科目・タイムリーな提出が信頼獲得の鍵

  • 粉飾せず、専門家のチェックを受けることが有効

よくある質問Q&A

Q1. 月次決算を出すのは小規模事業でも必要ですか?
A. はい。規模に関わらず、月次決算は「経営の健康診断」です。小規模事業ほど資金繰りがシビアになるため、毎月の数字を確認することが大切です。

Q2. 試算表は銀行にそのまま提出しても大丈夫?
A. 基本的には問題ありませんが、銀行が理解しやすい形に整えることが望ましいです。専門家にチェックしてもらうと、印象が良くなります。

まとめ

銀行に信頼されるためには、正しい月次決算と試算表の整備が欠かせません。これらは単なる融資資料ではなく、経営者自身が会社の現状を把握するための強力なツールでもあります。

「どこまで整えれば銀行に評価されるのか分からない…」という方は、ぜひ税理士法人ビジョン・ナビにご相談ください。融資対応や試算表の改善アドバイスなど、経営を強くするサポートをいたします。

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税理士 林遼平
執筆者:税理士 林遼平
林 遼平(はやし・りょうへい)税理士登録番号:124948号 税理士法人ビジョン・ナビ代表社員。京都出身。大学在学中に公認会計士試験に合格し、東京の監査法人にて上場企業の監査業務を担当。地元京都に戻り、平成29年より現法人の代表社員に就任。税務・会計に加え、IT導入支援や経営計画、労務対応にも精通。公認会計士・税理士・行政書士・社会保険労務士の4資格を保有し、中小企業の経営支援に力を注いでいる。